はじめに
社会保険労務士についてご説明します。
社会保険労務士とは
社会保険労務士とは、社会保険労務士法に基づき、毎年一回、厚生労働大臣が実施する社会保険労務士試験に合格し、かつ、2年以上の実務経験のある者で、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録された者をいいます。
社会保険労務士制度は、企業の需要に応え、労働社会保険関係の法令に精通し、適切な労務管理その他労働社会保険に関する指導を行い得る専門家の制度です。この制度は、労働・社会保険に関する法令の円滑な実施を図り、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上を目的とした社会保険労務士法(昭和43年6月3日法律第89号)により定められています。
社会保険労務士の業務内容は、幅広いものとなっています。企業の採用から退職までの人事全般の相談、就業規則と賃金・退職金規程の作成、また、従業員の福利厚生から労働災害の防止対策までの相談指導、健康保険をはじめとして厚生年金保険、労災保険、雇用保険のすべての事務代理または代行を行います。
平成21年1月末日現在、社会保険労務士は全国で33、953人、社会保険労務士法人会員は、349法人です。
特定社会保険労務士とは
司法制度改革の流れで導入された、労働トラブルの裁判外での紛争解決手段(ADR)の代理権を持つ社会保険労務士のことをいいます。
特定社会保険労務士が生まれた背景には、個別労働紛争の増加があります。残業代の不払い、給与の不支給や年次有給休暇がもらえないなど、労働関係のトラブル(個別労働紛争)が増え続けています。これを解決するために、労働法令の専門家である社会保険労務士に対して、更に、このトラブル解決の専門家としての役割が求められています。
社会保険労務士との違いは、「あっせん代理」ができることです。特定社会保険労務士は、労働関係トラブル解決のための知識を身につけた社会保険労務士です。これは、当事者に代わってトラブル解決に係わることができるということです。
特定社会保険労務士の仕事は、労働関係トラブルが裁判になる前に、特定社会保険労務士が「あっせん代理人」として、解決に臨むことになります。つまり、労働トラブルの「裁判外の紛争解決手段)」になるのです。
トラブルが発生した場合でも、その前に話し合えば解決することは多々あります。しかし、そうでない場合、労働紛争という結果になることもあります。裁判を起こせば解決出来るかも知れませんが、その場合、費用と時間がかかります。
労働関係トラブルが、会社(使用者)と労働者(従業員)の間で起こった場合、特定社会保険労務士は、いずれか一方の立場で解決に臨みます。つまり、「特定の知識を持った者が依頼者の信用を得て解決に臨む」ことになるので、信頼して特定社会保険労務士を活用して下さい。